5年前の2009年8月11日、「蕨ミニ」でデビュー。若手としては珍しい「フリーランス」の舞姫として活躍してきた鮎原かおりさんが、周年週の8月中「小倉」をもって引退されることになった。雰囲気のある演じぶり、見応えのある演目に加え、「蕨笑劇団」への参加や、今や指折り数えるほどに演じ手が少なくなってしまった「花電車」を受け継ぐなど、ストのステージに話題を提供し、表現の幅を広げる存在として活躍を続けてきた。
その鮎原さんの“関西ラストステージ”の場となったのは8月頭「晃生」。“伝説的演目”として名高い「曾根崎心中」を掛けているとの話も聞き、演目順を入れ替える直前の中日前、最終回に飛び込むことにした。
その鮎原さんの“関西ラストステージ”の場となったのは8月頭「晃生」。“伝説的演目”として名高い「曾根崎心中」を掛けているとの話も聞き、演目順を入れ替える直前の中日前、最終回に飛び込むことにした。
(1)【山口あゆみ】
進行が押したため、残念ながらダンスカットバージョンに。
リズミックな邦楽女性ボーカル曲に乗って、
黄や青のパステルカラーの花が咲くシルキーピンクのミニドレスに、
後ろに長くスカイブルーの布を垂らした姿で、
軽やかなステップと柔らかくてシャープな手の振りが印象的なダンスを本舞台にて一舞。
音楽をビートの利いた洋楽女性ボーカル曲に変えて前盆に進み、トップスを外すと、
両ひざ立ちから仰向けの姿勢へ。
両ひざ立ちから仰向けの姿勢へ。
音楽を「浅草『PEACE LOVE ROCK 2014』」6景4曲目でも使われたリズミックな洋楽男性ボーカル曲、
強制翻訳邦題“人生万歳”に変えると、「L」のポーズを切り、四つん這いでのあおり上げ」、
「横開き」のポーズを決め、両ひざ立ちでの手の振りから、
「上げ足上げ手つかみの横開き」「シャチホコ」のポーズを切る。
アップテンポの洋楽男性ボーカル曲に音楽が変わると、「3点ブリッジ」を架けて立ち上がる。
前盆で大きく両手を広げつつ舞い、本舞台に戻ると、
いすに置いてあったシルバーとゴールドの吹き流しを手に舞って締めくくる。
強制翻訳邦題“人生万歳”に変えると、「L」のポーズを切り、四つん這いでのあおり上げ」、
「横開き」のポーズを決め、両ひざ立ちでの手の振りから、
「上げ足上げ手つかみの横開き」「シャチホコ」のポーズを切る。
アップテンポの洋楽男性ボーカル曲に音楽が変わると、「3点ブリッジ」を架けて立ち上がる。
前盆で大きく両手を広げつつ舞い、本舞台に戻ると、
いすに置いてあったシルバーとゴールドの吹き流しを手に舞って締めくくる。
(2)【星 愛美】
こちらも残念ながらダンスカットバージョン。
「浅草」フィナーレ曲に使われたこともある邦楽女性ボーカル曲、
強制解釈化題名“ユーラシア大陸東部地域のパイレーツ”に乗って、
紅白の組ひもを頭に巻いた上に黒スパンコールが輝くハットをかぶり、
赤柄の波模様が入った黒地の着物姿で本舞台で舞うところから始める。
紫の帯と赤白のしごきを解き、淡い桃色の薄布を下帯のように巻きつけた上に着物を羽織った姿に替え、
本舞台から前盆に掛けて威勢良く舞っていく。
着物を本舞台下手に脱ぎ捨て、桃色の下帯を長く垂らした形に解くと、
大漁旗を手にして勢いよく振り回しつつ前盆へ。
女性歌手がカバーする演歌、強制翻訳英題“North Fishing Area”でのベッドでは、
大漁旗を手にしながら「片手片足つき片足振り上げ」や
「Y字バランス」「V字開脚」などのポーズを切ってみせる。
立ち上がって本舞台に駆け戻ると、大漁旗を広げ構えてのエンディングへ。
大漁旗を手にしながら「片手片足つき片足振り上げ」や
「Y字バランス」「V字開脚」などのポーズを切ってみせる。
立ち上がって本舞台に駆け戻ると、大漁旗を広げ構えてのエンディングへ。
(3)【愛野いづみ】
祭りの喧噪と打ち上げ花火の音が響く中、赤白の花髪飾りに青の浴衣に黄色の帯を締めた姿で登場。
本舞台中央に用意しておいた金魚すくいを楽しむと、
リズミックな邦楽男性ボーカル曲、強制翻訳邦題“太陽の中の季節”に乗って、
ミッキーマウスのお面を手にゆったりと舞い、
前盆かぶり客にそっとお面を手渡すと本舞台に戻り、うちわを手にさらに一舞。
ついで、前盆かぶり客に帯の一端を持たせてほどき、本舞台で腰ひもを抜くと、
上手にて後ろ立ち姿で肩脱ぎにしてから、腰ひもを口にくわえつつ下手袖に姿を消すと暗転。
アップテンポの邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Even if I become a Madam”で明けると、
白フリルがついたエメラルドグリーンのつば広帽子とセパレートに替え、
本舞台にて“ちょいブリ系”のダンスを舞っていく。
その後、帽子を取ってトップスを外すと、下手袖に引いて暗転。
ややスローに歌っていく邦楽男性ボーカル曲、強制翻訳英題“One Man Bloom”で明けると、
ピンクのバラが描かれた白地の浴衣に白のしごきを締め、青い手ぬぐいを口にくわえた姿で登場。
本舞台上手までしっとりと歩んで、しごきを外し、浴衣を肩脱ぎにすると前盆へ。
ベッドでは、横臥した姿から、腰をついた姿勢を経て仰向けになりつつ、秘所を指でさすり上げていく。
音楽をビートの利いた邦楽女性ボーカルによるカバー曲、強制翻訳英題“Person of Group「め」”に変えると、
仰向けで両脚を開いて、じっくりと“オナベ”を進めていく。
長い黒髪をかき上げながら両ひざ立ちに起き上がると、身体を抱きしめるような腕の振りで立ち上がる。
浴衣を後ろ手に広げつつ本舞台に戻ってのエンディングへ。
音楽をビートの利いた邦楽女性ボーカルによるカバー曲、強制翻訳英題“Person of Group「め」”に変えると、
仰向けで両脚を開いて、じっくりと“オナベ”を進めていく。
長い黒髪をかき上げながら両ひざ立ちに起き上がると、身体を抱きしめるような腕の振りで立ち上がる。
浴衣を後ろ手に広げつつ本舞台に戻ってのエンディングへ。
(4)【鮎原かおり】
文楽や歌舞伎の演目でも知られる作品、演目名「曾根崎心中」を演じる。
緊張感を漂わせるインスト曲で、白黒の市松模様のお引きずりに錦の帯を締めた姿で登場。
本舞台下手のいすに掛けた薄茶の羽織に片手を通し、
あたかもそこに男がいるかのような“ひとり二人羽織”を演じるところから物語は始まる。
筆文字で「曾根崎心中」と書かれた幕を見せながら前盆を回ると、
音楽がビートの利いた洋楽女性ボーカル曲に変わる。
女が男と出会う場面、男の羽織に通した手の小指と、女の小指が絡み合い、契りを結ぶ。
そして、離れようにも離れられなくなっていく二人の葛藤を描いていく。
三味線が鳴るインスト曲に音楽が変わると、女は帯を解き、腰ひもを抜いて、
本舞台にての後ろ立ち姿でお引きずりを広げた後、緋長襦袢姿になって男に抱きつく。
女の頬をさする男の手にそっと自らの手を重ね、しっかり握り締めると、小指を絡み合わせてゆく。
音楽が、三味線の速弾きによるインスト曲に変わると、短刀を本舞台上手に置き、
中央で緋長襦袢から光沢地の長襦袢風ベッド着に替え、
あたりの様子を伺うようにして、羽織を両手で掲げ上げながら前盆へと進む。
ベッドでは、前盆に羽織を横たえ、手でさすりながら横に添い寝し、自らの胸を揉みしだいていく。
澄んだ声で歌い上げていく邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Moon Wind Stop”に音楽を変えると、
太ももをさすり上げ、四つん這いの姿勢で秘所に指を這わせると、
羽織を両手で持ち、両ひざ立ちの姿勢で自らの身体にかぶせるようにしながら上体を反らせていく。
立ち上がると、二人並んで本舞台へと歩き、抱き合った立ち姿で暗転。
太夫の台詞が流れ、ピアノとギターのインスト曲で明けると、
本舞台中央、短刀を手に正座した女と男の姿が浮かぶ。
下手側の男と短刀を握り、女の喉に突き立てようとするが、ためらいで手が震え、果たせず。
短刀を落とした男に、涙ながらに抱きつく女。
再び短刀を手にすると、男を一突きし、ついで自らの身体に刃を向け、男の上に覆い被さるようにして果てる。
いったん暗転した後、二人の姿が再び明かりの中に浮かび上がり、ゆっくりと暗闇に消えていく。
澄んだ声で歌い上げていく邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Moon Wind Stop”に音楽を変えると、
太ももをさすり上げ、四つん這いの姿勢で秘所に指を這わせると、
羽織を両手で持ち、両ひざ立ちの姿勢で自らの身体にかぶせるようにしながら上体を反らせていく。
立ち上がると、二人並んで本舞台へと歩き、抱き合った立ち姿で暗転。
太夫の台詞が流れ、ピアノとギターのインスト曲で明けると、
本舞台中央、短刀を手に正座した女と男の姿が浮かぶ。
下手側の男と短刀を握り、女の喉に突き立てようとするが、ためらいで手が震え、果たせず。
短刀を落とした男に、涙ながらに抱きつく女。
再び短刀を手にすると、男を一突きし、ついで自らの身体に刃を向け、男の上に覆い被さるようにして果てる。
いったん暗転した後、二人の姿が再び明かりの中に浮かび上がり、ゆっくりと暗闇に消えていく。
お初と徳兵衛の心中物を、一人二役による情感と哀愁を込めた演技で紡いでいく姿は、
息を呑むような迫力を持って、二人だけの聖なる世界を描き出していた。
改めて、ストのステージの表現型の幅の広さ、奥深さを感じさせてくれる作品だったように思う。
息を呑むような迫力を持って、二人だけの聖なる世界を描き出していた。
改めて、ストのステージの表現型の幅の広さ、奥深さを感じさせてくれる作品だったように思う。
(5)【青山はるか】
復帰を祝うナレーションで明けると、スローな洋楽女性ボーカル曲に乗って、
白髪飾りに白のティアードミニドレス、ひじにスカイブルーの輪飾りを着けた姿で、
先端が青、根元側が白の大羽根扇子を手に登場。
ゆったりとした優雅な舞姿を見せると、クロスにステップを踏みつつ、前盆手前まで歩み出る。
羽根扇子を身体の前にかざしつつ、いったん後ろに引くと、ひざをついた姿で音楽を渡る。
オーケストラが奏でる荘重な音楽に変わると、羽根扇子を本舞台下手に置き、
中央ですらりとした立ち姿を見せつつ一舞し、上手で両ひざをつくと、
上手かぶり席、ついで下手かぶり席の観客に手紙を手渡していく。
中央に歩み戻ると、音楽終わりで両手を広げた立ち姿にて締めくくる。
照明を残したまま、リズミックな洋楽女性ボーカル曲に変え、
下手で白レース髪飾りに白ベビードールに替えると、前盆へと進む。
ベッドでは、腰を下ろした姿から、両手を後ろについての上体反らしを見せ、
音楽を歌い上げていく洋楽男性ボーカル曲に変えると、
ベビードールを脱いで、ゆっくりと前盆に伏せていく。
両足でVを作りながら旋回した後、「片ひざつき片足片手差し上げの横開き」のポーズを切り、
両ひざ立ちで胸をさすり上げてから、「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを決めると、
ベビードールを手に立ち上がる。
本舞台に歩み戻って振り返ると、片手を差し上げ、両手を胸前に構えた姿でのラストへ。
音楽を歌い上げていく洋楽男性ボーカル曲に変えると、
ベビードールを脱いで、ゆっくりと前盆に伏せていく。
両足でVを作りながら旋回した後、「片ひざつき片足片手差し上げの横開き」のポーズを切り、
両ひざ立ちで胸をさすり上げてから、「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを決めると、
ベビードールを手に立ち上がる。
本舞台に歩み戻って振り返ると、片手を差し上げ、両手を胸前に構えた姿でのラストへ。
進行自体は押していたものの、平日夜ということで、4回目開始時には20人弱の落ち着いた場内。その後、途中で抜けていく姿もあったものの、22時53分、12人が見守る中で終演。トリの青山さんがお見送りに立ち、全員と握手を交わす心遣いもうれしく、劇場を後にした。
(敬称略・観劇日:平成26年8月5日(水))