3月中の初日は「3月11日」。あの日からちょうど4年。やはりこの週は、当時のことを思い出さないわけにはいかない。甚大な被害、原発事故、計画停電。さらに社会に広がった自粛ムードの中で、「こんな時に…」との思いを抱きながらも舞台に立ち続けた舞姫のみなさま、そして「こんな時だからこそ…」と劇場を訪れた観客たち。困難な状況の中だからこそ、ストの舞台の持つ意味を考え、存在意義を再認識した日々であったように思う。
あれから4年。サイクルの早いストの世界では、既に「震災後デビュー」の舞姫が数多く活躍中である。そうした方々にも、何かの機会に当時のことは伝わっているのだろうか。初日4回目を観劇。
あれから4年。サイクルの早いストの世界では、既に「震災後デビュー」の舞姫が数多く活躍中である。そうした方々にも、何かの機会に当時のことは伝わっているのだろうか。初日4回目を観劇。
(1)【秋月穂乃果】
去年「9月頭【新宿】レビュー」1回目でお伝えした後、たびたびご報告している
「Alice in Wonderland」をモチーフにした作品、演目名「Q」を続演。
この演目、ベッドでのポーズ切りに“フェイント”があるので要注意である。
(2)【仲間直緒】
2年2か月ぶりに復帰の初日。紹介アナウンスも「久々の来演」と告げる。
リズミックな洋楽女性ボーカル曲に乗って、ピンクのスパンコールが輝くヘアバンドを巻き、
赤のフリルが縁取り白トップスのミニドレスに、赤いバラの花が描かれた長袖白トップスを重ね、
黒のミニスカートを着けた姿で、本舞台にて“元気系”のダンスからスタート。
音楽をリズミックな洋楽女性ボーカル曲に変えると、引き続きアクティブに本舞台で舞っていき、
笑顔を絶やさない舞いぶりで暗転すると袖に引く。
リズミックに歌っていく洋楽女性ボーカル曲で明けると、
胸に赤い花が咲くピンクの薄布ロングドレス風ベッド着に替え、しっとりと舞いつつ花道を歩み出ると、
ベッド着を広げてみせた後、前盆へと進む。
ベッド前半、ゆっくりと腰を下ろし、弦楽器が奏でる洋楽女性ボーカル曲に音楽を変えてベッド着の前を開くと、
赤フリルが縁を飾るシルキーなベビードールを見せつつ、
両ひざ立ちから腰をつき、「L」のポーズを長い滞空時間で切ってみせる。
ついで両足を揃えて振り上げ、下ろして片ひざを立てて上方を見上げた姿勢で音楽を渡る。
アップテンポの邦楽女性ボーカル曲に音楽を変えると、
赤フリルが縁を飾るシルキーなベビードールを見せつつ、
両ひざ立ちから腰をつき、「L」のポーズを長い滞空時間で切ってみせる。
ついで両足を揃えて振り上げ、下ろして片ひざを立てて上方を見上げた姿勢で音楽を渡る。
アップテンポの邦楽女性ボーカル曲に音楽を変えると、
「片ひざつき片ひざ立ち」の姿勢などで動きをつけてから、
腰をついての「V」からの展開を経て、
「片ひざつき片ひざ立ち上体反らし片手差し上げ」や「シャチホコ」のポーズを切り、
さらに両ひざ立ちでの両手の振りで進め、「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを決めると
ベッド着を羽織って立ち上がる。
ベッド着を後ろ手に広げつつ本舞台へと歩み戻り、振り返って両手を広げてのラストへ。
腰をついての「V」からの展開を経て、
「片ひざつき片ひざ立ち上体反らし片手差し上げ」や「シャチホコ」のポーズを切り、
さらに両ひざ立ちでの両手の振りで進め、「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを決めると
ベッド着を羽織って立ち上がる。
ベッド着を後ろ手に広げつつ本舞台へと歩み戻り、振り返って両手を広げてのラストへ。
(3)【榎本らん】
リズミックな邦楽女性ボーカル曲、強制解釈化題名“洋風飴菓子”に乗って、
髪をツインテールに結び、ピンクやイエロー、スカイブルーとカラフルなフリル飾りがついた
白の袖付きミニドレスにルーズソックス姿で、袖を振っての“ブリブリ系”ダンスを本舞台から花道にかけて一舞。
上手袖に引くと暗転。アップテンポの邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“女の子は行なえ”で明けると、
シルバースパンコールが輝く黒のセパレート姿で登場。
本舞台上手のいすを中央に据え直すと、いす周りや座面に片ひざをついてのダンスを見せ、
さらに中央で腰をついての足の振り上げや、起き上がって花道へ進み出てのアピールから、
いすに腰掛けた姿で暗転、袖に引く。
リズミックな邦楽女性ボーカル曲で明けると、白ショーツに白カーディガンを重ね、
大きなピンクのキャンディ型クッションを手に登場。
本舞台中央で仰向けに寝ての一舞から起き上がり、
いすの上に置いたキャンディボトルとクッションを手に前盆へ。
ベッド前半、ボトルからキャンディを取り出して前盆にまき、クッションを枕に仰向けに寝て音楽を渡る。
オルゴールの音楽に変えて、カーディガンの前を開くと、胸と秘所に手を這わせていき、
両ひざつきや四つん這い、仰向けと姿勢を変えながら身体をまさぐりつつ、
音楽をアップテンポな邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“私はあなたに会えない”に変えてのベッド後半、
仰向けで「V字開脚」のポーズを切ると起き上がり、ボトルからキャンディを取り出して前盆かぶり客に手渡す。
仰向けに寝て自らの身体にキャンディを降らせてから「片足振り上げ」のポーズを決め、
両ひざ立ちで身体をくねらせるように動かしてから、「シャチホコ」のポーズを切ってみせる。
クッションを抱いての座り姿から立ち上がり、ボトルとともに手にして本舞台に歩き戻ると、
ボトルをいすの上に置き、カーディガンを脱いで本舞台中央に座ってから、
オルゴールの音楽に変えて、カーディガンの前を開くと、胸と秘所に手を這わせていき、
両ひざつきや四つん這い、仰向けと姿勢を変えながら身体をまさぐりつつ、
音楽をアップテンポな邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“私はあなたに会えない”に変えてのベッド後半、
仰向けで「V字開脚」のポーズを切ると起き上がり、ボトルからキャンディを取り出して前盆かぶり客に手渡す。
仰向けに寝て自らの身体にキャンディを降らせてから「片足振り上げ」のポーズを決め、
両ひざ立ちで身体をくねらせるように動かしてから、「シャチホコ」のポーズを切ってみせる。
クッションを抱いての座り姿から立ち上がり、ボトルとともに手にして本舞台に歩き戻ると、
ボトルをいすの上に置き、カーディガンを脱いで本舞台中央に座ってから、
クッションを投げ上げるエンディングへ。
(4)【チーム「CHAO and ASKA」(あすかみみ・鈴木茶織)】
去年「12月中【川崎】レビュー」でお伝えした異色チームが、5日間だけ西の地で再結成。
「川崎」と並ぶ広さを誇る本舞台で朱の鳥居やお稲荷様もそのままに、演目名「ハルジオン」を再演。
上演後には「東洋」お得意のプロジェクター映像で、
チームの練習風景映像にスタッフ名などが流れる「エンドロール」が上映される力の入れよう。
このエンドロール、よく見ると実にマニアックで興味深いものであったが、
ただ一つ、表記が「ASUKA」になっていたのが残念。
公表されているように、正式なチーム名は「CHAO and ASKA」である。
週半ばの初日、最終回は20人ほどでスタート。その後、一見団体客なども加わり30人前後をキープ。ラスト、27人が見守る中での終演は23時01分と、見事なまでの定時進行で初日の幕を閉じたのだった。
(敬称略・観劇日:平成27年3月11日(水))