3年ほど前の拙記事、平成23年「12月結【川崎】レビュー」で、「クリスマス」にちなんだ作品群を紹介する前文として次のような文章をしたためたことがある。
「ストの舞台には、意外なほど「季節感」が多く顔を出す。春なら「桜」、冬なら「雪」など、季節の象徴を意識したりモチーフにしたりした演目が登場する。」
3月、4月はまさに「桜」の季節。ストの世界でも「桜」をモチーフにした数々の作品が上演され、ステージと客席に季節の風を吹き込んできた。中には巨大な桜の木を舞台に立てたり、桜の花びらを吹き散らして見せたりする作品まであるところは、「日本人と桜」の関係性の深さの投映であるようにも思える。また、着物の柄に桜の花びらが描かれていたり、花が咲いた桜の枝をさりげなく身に着けていたりと、強く主張せずとも春を感じさせる工夫が見られたりするのもまた、奥ゆかしさを大切にしてきた日本人の美意識から来るものかもしれない。
この週の「川崎」でも、そんな春の季節感を感じることが出来る演目や衣装に巡り会った。桜の名所での花見はせずとも、プンラスで“ステージの華”を拝見できた一日をまとめることにしたい。
この週の「川崎」でも、そんな春の季節感を感じることが出来る演目や衣装に巡り会った。桜の名所での花見はせずとも、プンラスで“ステージの華”を拝見できた一日をまとめることにしたい。
(1)【水沢美波】
春らしい新作、演目名「サクラロイド」を演じる。
リズミックなボカロ系邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Season of Cherryblossom”に乗って、
白の花髪飾りを着け、桜色の着物に青帯を締めた姿で登場。
しっとりと舞いつつ、ところどころにロボットダンスのような間欠的な振りを交えて
本舞台から前盆まで歩み出つつ一舞。
本舞台に戻ると、舞い落ちる桜の花びらを受け止めるような振りで音楽を渡り、
アップテンポなボカロ系邦楽女性ボーカル曲、
強制翻訳英題“One Thousand Cherryblossoms”に音楽を変えると、
アクティブな舞いぶりに変えて花道で腰を下ろして進め、
本舞台に戻ると音楽をリズミックな邦楽女性ボーカル曲、強制漢字化題名“桜”に変えて帯を解き、
本舞台下手にての後ろ座り姿で
音楽をゆったりと歌い上げていくボカロ系邦楽女性ボーカル曲、強制漢字化題名“桜”に変えると、
小さな花飾りがたくさんついたピンクの薄布振袖長襦袢風ベッド着に替えて立ち上がり、
上手から下手へと動いてからひざをつき、しっとりと進めていく。
両の手のひらを受け皿のように前で合わせると、差し出すように前に伸ばしつつ前盆へと歩み入る。
ベッド前半、腰を下ろして両手で花を咲かせるような振りから、
袖をすくって口元を押さえる仕草で音楽を渡る。
スローリズミックな邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“生まれた”に音楽を変えてのベッド後半では、
「横開き」や「L」のポースを切って見せ、あお向けからうつぶせに身体を返してから
「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを決める、
ついで腰をつけての手の振りで見せると、ひざ立ちで伸び上がってから立ち上がる。
ベッド着をふわりと広げて花道まで引き、振り向いての立ち姿から
ベッド着を下ろしての「アラベスク」を決め、もう一度、前盆まで進んで一礼。
一歩ずつ花道を引くと、花道のたもとで立ち止まり、両手を差し上げてのラストへ。
袖をすくって口元を押さえる仕草で音楽を渡る。
スローリズミックな邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“生まれた”に音楽を変えてのベッド後半では、
「横開き」や「L」のポースを切って見せ、あお向けからうつぶせに身体を返してから
「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを決める、
ついで腰をつけての手の振りで見せると、ひざ立ちで伸び上がってから立ち上がる。
ベッド着をふわりと広げて花道まで引き、振り向いての立ち姿から
ベッド着を下ろしての「アラベスク」を決め、もう一度、前盆まで進んで一礼。
一歩ずつ花道を引くと、花道のたもとで立ち止まり、両手を差し上げてのラストへ。
(2)【黒崎 優】
2個出し。
1・3回目は、平成23年「7月結【浜劇】レビュー」で初めてお伝えし、
最近ではおととし「7月中【栗橋】レビュー」でご報告した作品、演目名「バブリー」を再演。
禍々しいばかりに狂い咲いていたバブル時代の熱狂を思い起こさせる“怪作”と言えようか。
ネオンカラーのブルーやピンク、オレンジがストライプになったド派手なものを使用。
(3)【川原美咲】
演目名「ゼロ」。
リズミックな洋楽女性ボーカル曲に乗って、
オレンジ髪飾りを着け、スリットが切れ込んだオレンジ色のフリンジロングドレスに、
輝く飾りがついたロンググローブをはめ、白レースショールを羽織った姿で、
本舞台中央にいすを据え、その周りでのゆるやかな一舞からスタート。
音楽をスローリズミックな洋楽男性ボーカル曲に変えると、
いすにショールを掛けて腰を下ろしての展開から、立ち上がってセクシータッチに舞いつつ花道まで往復。
本舞台に戻ると、いすに腰掛け、ついで立ち上がっていす周りから花道にてゆったりと舞っていく。
再びいすに腰を下ろすと音楽を渡り、スローリズミックな洋楽女性ボーカル曲、
強制翻訳邦題“君の瞳に恋してる”に音楽を変えると、ドレスを脱ぎ、
白ショーツの上に白レース長布を巻きつけた姿で、一歩ずつ花道を歩み、前盆へ。
ベッド前半、立ち姿で身体をうねらせるように舞いつつ腰を下ろし、
ひざつきから腰を下ろしてから、あお向けに倒れて音楽を渡る。
スローなインスト曲に音楽を変えると、腰を下ろした姿勢で両足を交錯させ、
片ひざを立てて腰をあおり上げる動きから、
あお向けで両ひざを立て、腰上げでくねらせるようにうごめいていく。
そのまま前後開脚での上体倒しから四つん這いの姿勢を経て、「L」のポーズを切り、
あお向けで両足を振り上げてみせると、音楽をピアノ伴奏で歌っていく邦楽女性ボーカル曲、
強制翻訳英題“Dream Wait Train”に変えてのベッド後半では、
腰を下ろした姿勢へと起き上がり、動きを抑えて静かに進めていく。
腰をついての「片足横伸ばし片手差し伸ばし」のポーズを切り、しっとりとした手の振りに感情を乗せていく。
「片ひざ上げ片足伸ばし片手差し上げ」のポーズを決め、レース長布を後ろ手に広げて一礼。
ステップを切りつつ花道で「レイバック」を決め、長布を大きく振るってから差し上げてのラストへ。
ひざつきから腰を下ろしてから、あお向けに倒れて音楽を渡る。
スローなインスト曲に音楽を変えると、腰を下ろした姿勢で両足を交錯させ、
片ひざを立てて腰をあおり上げる動きから、
あお向けで両ひざを立て、腰上げでくねらせるようにうごめいていく。
そのまま前後開脚での上体倒しから四つん這いの姿勢を経て、「L」のポーズを切り、
あお向けで両足を振り上げてみせると、音楽をピアノ伴奏で歌っていく邦楽女性ボーカル曲、
強制翻訳英題“Dream Wait Train”に変えてのベッド後半では、
腰を下ろした姿勢へと起き上がり、動きを抑えて静かに進めていく。
腰をついての「片足横伸ばし片手差し伸ばし」のポーズを切り、しっとりとした手の振りに感情を乗せていく。
「片ひざ上げ片足伸ばし片手差し上げ」のポーズを決め、レース長布を後ろ手に広げて一礼。
ステップを切りつつ花道で「レイバック」を決め、長布を大きく振るってから差し上げてのラストへ。
(4)【長谷川凛】
変則2個出し。
1・2・4回目は、平成23年「7月中【新宿】レビュー」で簡単にお伝えしたことのある作品、演目名「初恋」を再演。
リズミックな邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Love Song”に乗って、
白の桜の花が咲く青のお引きずりに、桜の花びら柄の黒帯を締めた姿で、本舞台にてしっとりと舞い始める。
本舞台にてしっとりと舞い始め、前盆まで往復してから本舞台に戻り、
さらに花道で身体を伏せてから再び立ち上がっての一舞。
音楽をビートの利いたリズミックなインスト曲に変えて本舞台で一舞し、
前盆まで早足で進んで帯を解き、しごきを外すと、本舞台上手で腰ひもを抜いて、
青のお引きずりを羽織った姿で、花道に残した帯を引き寄せ、
再び本舞台上手での後ろ座り姿で、金の箔が押された青の着物風ベッド着に替える。
音楽をギターとバイオリンが奏でるイントロで始める邦楽男性ボーカル曲、
強制翻訳英題“Cherryblossom”に変えると、
花道にていったん立ち止まり、おもむろに前盆へと歩み入る。
ベッド前半、両ひざつきから腰を下ろし、ゆったりとした手の振りから片手を差し上げつつ上体を倒していく。
あお向けからうつぶせで場内を見渡していくと、さらにあお向けに身体を返して音楽を渡る。
ヴォカリーズで始まるリズミックなインスト曲でのベッド後半では、
「片ひざつき片ひざ立ち」の姿勢に起き上がり、ついで「上体反らし片手差し上げ」のポーズを切り、
両ひざ立ちで上体を反らしての動きから、うつぶせで後ろ足を斜め後方へ伸ばし上げてから
「スワン」のポーズを決める。
さらにあお向けでの両足交錯から、「片ひざつき片ひざ立ち」の姿勢を作って立ち上がる。
一礼して早足で本舞台に戻り、ベッド着を後ろに広げての「片手差し上げのレイバック」を決め、
振り向いて早足で花道まで戻り、本舞台に後ずさりで戻ってひざをつくと、
片手を差し伸ばし、胸前に当てて締めくくる。
あお向けからうつぶせで場内を見渡していくと、さらにあお向けに身体を返して音楽を渡る。
ヴォカリーズで始まるリズミックなインスト曲でのベッド後半では、
「片ひざつき片ひざ立ち」の姿勢に起き上がり、ついで「上体反らし片手差し上げ」のポーズを切り、
両ひざ立ちで上体を反らしての動きから、うつぶせで後ろ足を斜め後方へ伸ばし上げてから
「スワン」のポーズを決める。
さらにあお向けでの両足交錯から、「片ひざつき片ひざ立ち」の姿勢を作って立ち上がる。
一礼して早足で本舞台に戻り、ベッド着を後ろに広げての「片手差し上げのレイバック」を決め、
振り向いて早足で花道まで戻り、本舞台に後ずさりで戻ってひざをつくと、
片手を差し伸ばし、胸前に当てて締めくくる。
3回目は、去年「7月中【東洋】レビュー補遺」でご報告してから、たびたびお伝えしてきた
切なくも美しい余韻を残す作品、演目名「Doll2」を再演。
切なくも美しい余韻を残す作品、演目名「Doll2」を再演。
(5)【木村 彩】
去年「4月中【浜劇】レビュー」でお伝えし、「7月中【浜劇】レビュー」でもご報告している、
英単語が書かれた風船に見立てたボードを本舞台に立てて始める作品、演目名「Balloon!!」を再演。
(6)【伊沢千夏】
2個出し。
1~3回目、演目名は、取材で伺ったままを記すれば「バラさま」とのこと。
リズミックなインスト曲に乗って前盆板付きから、青の花髪飾りとシルキーな白グローブを着け、
淡い青の花髪飾りが咲く白ミニドレス姿で、前盆にて立ち姿でのゆったりとした大きな舞から始める。
本舞台に歩き戻り、澄んだ声で歌っていくアニメ系邦楽女性ボーカル曲、
強制翻訳英題“A rose scatters beautifully”に音楽が変わると、
しなやかな手の動きを見せつつ優雅に舞い、前盆まで往復してから本舞台に戻って大きく舞い、
両手を広げ上げた姿で音楽を渡る。
リズミックなインスト曲に音楽を変えると、前盆まで往復してみせた後、本舞台上手袖に引いて暗転。
音楽はそのままで明けると、黒布を掛けたスツールに、
胸にピンクの花が咲くチューブドレスの上に脱いだミニドレスをあてがった姿で登場。
ドレスを手に前盆まで往復すると、本舞台上手袖に引き、暗転。
音楽はそのままに明けると、お腹にリボン飾りがついたシルキーな花柄フリルミニドレス姿に替え、
スツールに腰掛けてから立ち上がり、前盆まで往復。
本舞台に戻ると、スツールに片ひざを乗せた姿で音楽を渡る。
リズミックにビートの利いた洋楽女性ボーカル曲に音楽を変えると、スツール周りでゆっくりと進めた後、
本舞台中央にいったん腰を下ろしてから立ち上がり、前盆へと歩み入る。
ベッド前半、両手を身体の横に添えた洋風人形のような立ち姿から、両ひざ立ちに姿勢を下ろし、
“いなつスマイル”を浮かべながらの腕の振りで進めていく。
さらに、腰をつき両足を浮かせての両手の振りから、ゆっくりと伏せて音楽を渡り、
ピアノ伴奏で歌い上げていく洋楽女性ボーカル曲でのベッド後半では、
上体を起こしてベッド着の前を開き、じっくりタメを利かせての「片ひざつき片手差し上げ」や「横開き」
「片ひざつき片ひざ立ち上体反らし両手差し上げ」のポーズを切って立ち上がる。
ゆっくり本舞台に歩き戻ると、スツールに片ひざを乗せ、両手を仰ぎ上げてのエンディングを迎える。
“いなつスマイル”を浮かべながらの腕の振りで進めていく。
さらに、腰をつき両足を浮かせての両手の振りから、ゆっくりと伏せて音楽を渡り、
ピアノ伴奏で歌い上げていく洋楽女性ボーカル曲でのベッド後半では、
上体を起こしてベッド着の前を開き、じっくりタメを利かせての「片ひざつき片手差し上げ」や「横開き」
「片ひざつき片ひざ立ち上体反らし両手差し上げ」のポーズを切って立ち上がる。
ゆっくり本舞台に歩き戻ると、スツールに片ひざを乗せ、両手を仰ぎ上げてのエンディングを迎える。
4回目は、リズミックな洋楽女性ボーカル曲に乗って、
輝く黒髪飾りを着け、シルキーピンクのミニドレスの上に、
ブラックラインが走るシルキーピンクのビスチェと、腰から黒薄布を垂らした姿で登場。
裾を広げながら本舞台から前盆で優雅な一舞を見せると、暗転で袖へ。
リズミックな邦楽女性ボーカル曲で明けると、
白羽根が着いたミニハットを頭に乗せ、コインと輝く飾りがまぶしいピンクのミニドレス姿に替え、
アクティブにして優雅なダンスを本舞台から前盆まで往復しつつ舞い、音楽終わりで暗転、袖に引く。
音楽をリズミックな邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“無距離”に変えると、
赤のシースルーモンロードレス風ベッド着に替えて姿を現し、前盆へと歩み入る。
輝く黒髪飾りを着け、シルキーピンクのミニドレスの上に、
ブラックラインが走るシルキーピンクのビスチェと、腰から黒薄布を垂らした姿で登場。
裾を広げながら本舞台から前盆で優雅な一舞を見せると、暗転で袖へ。
リズミックな邦楽女性ボーカル曲で明けると、
白羽根が着いたミニハットを頭に乗せ、コインと輝く飾りがまぶしいピンクのミニドレス姿に替え、
アクティブにして優雅なダンスを本舞台から前盆まで往復しつつ舞い、音楽終わりで暗転、袖に引く。
音楽をリズミックな邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“無距離”に変えると、
赤のシースルーモンロードレス風ベッド着に替えて姿を現し、前盆へと歩み入る。
スローリズミックな洋楽女性ボーカル曲に音楽を変えてのベッド前半、
立ち姿でベッド着の前を開くと、ひざつきに姿勢を下げ、ついで腰を下ろし後ろ手をついての手の振りから、
両足を浮かせてうごめかせ、片ひざ立ちの姿勢で悠然と進めていく。
音楽のアクセントに合わせて振りにもアクセントを利かせ、
「横開き」や「片ひざつき片手差し上げ」のポースを切ってみせる。
両ひざ立ちから「片ひざつき片ひざ立ち上体反らし両手振り上げ」のポーズを決めて音楽を渡り、
ピアノ伴奏で歌い上げていく洋楽女性ボーカル曲に音楽を変えてのベッド後半では、
腰をついての振りからあお向けに返し、
振り上げた両足をM字に開いてから、跳ね上げて交互に動かしてみせていく。
ついで四つん這いに展開してから上体を起こし、
「片手差し上げでのスーパーL」や「横開き」のポーズを決めて立ち上がる。
ベッド着を広げて本舞台へと歩き戻り、脱いだベッド着を片手に携え、
片手を差し上げての優雅なエンディングを迎える。
立ち姿でベッド着の前を開くと、ひざつきに姿勢を下げ、ついで腰を下ろし後ろ手をついての手の振りから、
両足を浮かせてうごめかせ、片ひざ立ちの姿勢で悠然と進めていく。
音楽のアクセントに合わせて振りにもアクセントを利かせ、
「横開き」や「片ひざつき片手差し上げ」のポースを切ってみせる。
両ひざ立ちから「片ひざつき片ひざ立ち上体反らし両手振り上げ」のポーズを決めて音楽を渡り、
ピアノ伴奏で歌い上げていく洋楽女性ボーカル曲に音楽を変えてのベッド後半では、
腰をついての振りからあお向けに返し、
振り上げた両足をM字に開いてから、跳ね上げて交互に動かしてみせていく。
ついで四つん這いに展開してから上体を起こし、
「片手差し上げでのスーパーL」や「横開き」のポーズを決めて立ち上がる。
ベッド着を広げて本舞台へと歩き戻り、脱いだベッド着を片手に携え、
片手を差し上げての優雅なエンディングを迎える。
開演時、30人ほどだった場内は、徐々に賑やかさを増し、1回目の途中には40人超に。その後もあまり増減なく推移。2・3回目とも「オールダブル」で進行して押しを吸収。ラストも25人が見守る賑やかな場内で、23時08分に終演となった。
(敬称略・観劇日:平成27年4月4日(土))