３月結【晃生】レビュー

　土・日の「晃生」では、各回フィナーレで「合同写真撮影」の時間が設けられている。そこで舞姫の並びをお願いする際に、「前２・後ろ３の香盤順で」、あるいは「３・３の逆香盤で」という言葉で並びを指定する場面を見ることがある。それぞれ、どのような並びを求めているのだろうか。
　「前２・後ろ３」や「３・３」は、文字通り「前列に２人、後列に３人」「前列・後列とも３人ずつ」の並びのことである。さらに「香盤順」は、前列が「１・２番」、後列が「３・４・５番」、つまり客席に近い方から「香盤順」に並ぶことを意味している。「逆香盤」は香盤とは逆順、後列に番手が早い方、前列に番手が遅い方、トリ前、トリという順に並ぶことを求める時のワーディングである。
　もちろんお目当ての舞姫の方がいる場合、その方をセンターに据えて撮るケースも多いと思われるが、特にそのような思惑がない場合は、「香盤順」あるいは「逆香盤」での並びをお願いしておくと、後からポラやデジを見ただけで香盤順を思い出すことが出来るという、ちょっとしたメリットもあるように思う。プンラスで観劇。

(1)【萌】
華やかなオーケストラ曲にての花魁道中から始まる。
銀のかんざしを挿し、白地の着物に桃色の花が咲く銀帯を前結びにした上に赤と銀のお引きずりを重ね、
黒の高下駄で静々と登場。ゆったりと舞いつつ本舞台上手で下駄とお引きずりを脱ぐと、
銀の扇子を取り出してのあでやかな一舞を披露。
暗転で袖に引き、スローなインスト曲で明けると、帯を解いて赤のしごきを締めた姿で登場。
前盆かぶり客にしごきの一端を持たせて解くと、本舞台下手で着物を下ろし、緋の腰巻姿に。
音楽を、緊張感漂わせる洋楽女性ボーカル曲に変え、本舞台中央に腰を下ろして髢を外し、髪を下ろすと、
一転、ワイルドタッチに前盆や本舞台にて髪を振り乱しながら舞い始め、
お引きずりを残していた本舞台上手の移動盆上で「シャチホコ」のポーズなどを切り、
その上に立って音楽終わりを迎える。
歌い上げていく洋楽女性ボーカル曲に音楽を変えると、

本舞台上手の移動盆上、お引きずりの上であお向けになり、
立ち上がるとお引きずりを羽織って前盆へと進む。

ベッド前半、前盆をゆっくりと歩いて回り、
お引きずりを広げてその上に四つん這いになると、うごめきつつ音楽を渡る。
リズミックな洋楽女性ボーカル曲に音楽を変えてのベッド後半では、
仰向けや四つん這いの姿勢で動き、「Ｌ」のポーズを滞空時間長く切ってみせる。
さらに前盆から身を乗り出すように身体を振り出してから、「横開き」「シャチホコ」のポーズを決め、
腰巻を解きつつ「スーパーＬ」から「上げ足の旋回」を見せて立ち上がる。
お引きずりとともに本舞台に引き、片手差し上げの立ち姿で締めくくる。

(2)【綾乃】
２個出し。１・３回目は、リズミックな邦楽グループ曲、強制解釈化題名“わずかな芳香”に乗って、
ピンクの花が囲むつば広帽子に、白フリルと黒リボンが着いたシルキーピンクと白のロングドレス姿で、
ゆったりとした“ブリブリ系”ダンスを一舞。
暗転で袖に引き、リズミックな洋楽女性ボーカル曲で明けると、
ピンクの花が咲く白のミニドレスに替え、緩急をつけた大きな舞姿で本舞台に掛けて舞っていく。
再び暗転で袖に。ゆったり歌っていく邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Goldfish Fireworks”で明けると、
青のシースルーロングドレス風ベッド着に替え、しっとりとした舞姿を見せつつ前盆へと歩み入る。

ベッド前半、ゆっくりとした手の振りを見せつつ、

ひざをついてから腰を下ろし、身体を横に流した姿で音楽を渡る。
ピアノ伴奏でゆったりと歌う邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“あなた”に音楽を変えると、
ベッド着の上を下ろし、腰をついてのＭ字などで進め、「Ｌ」や「ひざつきでの横開き」のポーズを切る。
仰向けで手足を揺り動かし、片足振り上げから、前後開脚からの後ろ足曲げ上げの姿勢で音楽を渡り、
ギター伴奏でリズミックに歌っていく邦楽女性ボーカル曲、
強制翻訳邦題“風登り”に音楽を変えてのベッド後半では、
「片ひざつき片手差し上げ」のポーズから「仰向けでの片足振り上げ旋回」を経て、
「スーパーＬ」のポーズなどを決めて立ち上がる。
前盆にて「レイバック」を決め、一礼して本舞台へと引き、ベッド着を胸に当てた立ち姿でのエンディング。

２・４回目は、アップテンポの邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Cherry Avenue”に乗って、
胸にスカイブルーの小さな花飾りがついた白のスリーブレスフリルミニドレスに白ブーツ姿で、
本舞台から前盆にかけて“ちょいブリ”の入った“元気系”ダンスを一舞。
音楽をリズミックな邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“さ．く．ら”に変えると、
本舞台中央でドレスを脱ぎ、カラフルな輝く飾りがついた白のベストに、
ピンク、グリーン、オレンジのパステルカラーの薄布ティアードスカートに替え、
ステッキを手にアクティブに舞っていくと、
音楽終わりにてステッキをゴルフクラブのように振る“ナイスショット”を見せて暗転で袖に引く。
ややスローリズミックな邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳邦題“家 甘い 家”で明けると、
白シースルーロングドレス風ベッド着に替え、本舞台で展開して見せてから、ゆっくりと前盆に歩み入る。

ベッド前半、ベッド着の裾を広げながらの立ち姿で見せていき、
腰を下ろすと、両手で髪をかき上げる仕草を見せて音楽を渡る。
ピアノ伴奏に乗って澄んだ声で歌い上げていく邦楽女性ボーカル曲、
強制解釈化題名“目がくらむこと”に音楽を変えると、
腰を下ろした姿での両手の振りで静かに進め、身体を横たわらせたままでの片足振り上げ、
さらに「Ｌ」のポーズを切り、腰をついての両足交互振り上げからＭ字の形を作って見せる。
音楽をピアノ伴奏で歌い上げていく邦楽女性ボーカル曲、
強制翻訳英題“Even if voice is lost”に変えてのベッド後半では、
「Ｍ字」から「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを切り、両ひざ立ちでの手の振りから、
上げ足を片手でつかみながらの「スーパーＬ」や「シャチホコ」のポーズを決める。
ついで後転から足を抜いての「両手片足つき片足振り上げ」への連続ポースを決めて立ち上がる。
ベッド着の裾を後ろ手に広げつつ本舞台に戻り、振り向くと片手を差し伸べたラストへ。

(3)【浜崎るり】
２個出し。１・３回目は、リズミックな洋楽男性ボーカル曲に乗って、オレンジの花髪飾りを着け、
腰から両手首に薄布がつながる、シルバーの輝く飾りがついたオレンジロングドレスに
シルバーのスパンコールがついたロンググローブを着けた姿で、笑顔をいっぱいに浮かべながら
ゆったりとした舞を本舞台にて一舞。
音楽をビートが利いたインスト曲に変えると、本舞台にて後ろ立ち姿でドレスを脱ぎ下ろし、暗転。
ゆったりと歌い上げていく邦楽男女ボーカル曲、強制翻訳英題“Awake from a Dream”で明けると、
白レースフリルがついたベビードール風ベッド着に替え、
切なげな表情を浮かべながら静かに舞いつつ、前盆へと歩み入る。

ベッド前半、立ち姿からベッド着の前を開き、ゆっくりひざをついて両手を広げた姿で、
ピアノ伴奏で歌っていく邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Please kiss gently”に音楽を変えると、
腰を下ろした姿勢で動きを抑えて進めていく。
両ひざ立ちで胸を揉みしだいてみせると、四つん這いの姿勢で音楽を渡り、
徐々に歌い上げていく邦楽女性ボーカル曲、

強制翻訳英題“The dear Future”に音楽を変えてのベッド後半では、
「Ｌ」のポーズを切ってから、両ひざ立ちで胸や秘所に手をやって、腰を下ろしてベッド着を広げて見せる。
「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを２回決めると立ち上がる。
ベッド着を後ろ手に広げながら本舞台へと歩み戻り、振り返ると笑顔で片手を差し上げてのラストへ。

２・４回目は「３月頭【東寺】レビュー」２・４回目でお伝えした、
後ろに長く尾を引く赤のミニドレス姿で、笑顔を浮かべての思い切りのよい舞姿で始める作品を続演。

(4)【匠　悠那】
２個出し。１・３回目は、学校チャイムが鳴り、
リズミックなラップ調の邦楽男性ボーカル曲、強制翻訳邦題“週ぅぅぅぅ”に乗って、
本舞台中央に学生用バッグを置き、淡い黄色のブラウスにチェックのミニスカート、
紺のソックスに黒ローファー、ベージュのブレザーという制服姿で登場。
本舞台から前盆を行き来しながらの“元気系”ダンスからスタート。
音楽がリズミックなインスト曲に変わると、バッグを背負って「バイバイ」と手を振り、暗転で袖に引く。
音楽をそのままに明けると、前盆に黒斑点の動物クッション、本舞台上手に姿見を置いて、
その前でブレザー、ブラウス、スカート、ブラを外し、白フリルベビードール姿に替えると、
前盆のクッションの上に寝そべってみせる。

すると、背中に違和感を覚えたような仕草を見せて起き上がり、
クッションを動かすと、下から写真アルバムが出てくる。
寝そべりながらアルバムをめくっていくと、
音楽がピアノ伴奏の邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Side Face”に変わり、
起き上がって腰を下ろした姿勢でアルバムの写真を追っていく。
しばし眺めた後、パッとページを閉じるとクッションとともに抱き締め、花道に置くと、
両ひざ立ちで両手を広げて大きく上方を仰ぎ見た後、ひざを抱えて顔を埋めた姿で音楽を渡る。
アップテンポの邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Graduation”に音楽を変えると、
「スーパーＬ」や「横開き」「Ｖ」「スワン」などのポーズを切り、
両足旋回からの「シャチホコ」のポーズを決めて立ち上がる。
本舞台上手の姿見前に戻ると、暗転で袖に引く。
明けると、赤の花柄着物に袴姿で卒業証書を入れる筒を手に登場。前盆にて上手向き、下手向きに一礼し、
ターンを重ねて舞うと本舞台に戻り、筒を胸に当ててのエンディングへ。

２・４回目に向けては、前番手・浜崎のデジ中に白幕の後ろでポールの設置作業を進めていく。
本舞台幕を閉めての前盆板付きで、パープルのショートウィッグにトンガリ耳を着け、
シルキーなピンクやイエローグリーンの薄布が下がるドレスに、若草色のレッグカバーを着けた姿で、
ピアノに女声ヴォカリーズが重なる音楽に乗って舞い始める。
本舞台幕が開くと、舞いつつポールにツタを絡めていき、咲いた白い花の香りを楽しんでみせ、
ついで本舞台下手に置いてあった布の花を見つけると、なにやらおまじないをかけるが、変化がない。
そこで掲げて本舞台中央に置き、中から黒布を取り出して頭からすっぽりとかぶってみせる。
音楽を、ビートの利いたワイルドタッチのインスト曲に変えると、
黒布の中でグリーンやブラウンのナチュラルカラーのセパレートに着替えて姿を現し、
本舞台から前盆にて、クイックな振りのダンスで舞っていく。
ポールに絡めたツタを乱暴に取り去ると、時折苦しげな表情を浮かべつつ舞い進め、
前盆からふらふらと力なく後ずさりして本舞台へと戻っていく。

澄んだ声で歌い上げていく邦楽女性ボーカル曲、強制翻訳英題“Sound of Grief”に音楽を変えると、
本舞台でセパレートを外し、シルバー飾りがついた白のネットレオタード風衣装に替えて、
ツタを本舞台後方に伸ばし置くと、ポールに上って、
手足や股関節で身体を保持してみせるポール技を次々と披露していく。
「逆さ開脚」を決め、音楽を女声ヴォカリーズが重なるビートの利いたインスト曲に変えると、
ポールのカシメを外して自由回転が出来るように調整してから、
両脚でポールを挟みながら回り続け、さらに頭を下にしての逆さ姿勢でも回る回転技を見せていく。
さらにポールに両脚を添わせての横開脚のポーズから、
右脚のひざ裏で挟んだだけで逆さになって身体を止めてみせるポーズを決める。
ポールから下り、音楽をアップテンポのインスト曲に変えて前盆に進むと、
仰向けでの「Ｌ」や「横開き」、「左右大開脚」からいったんひざを抱え込んだ姿で動きを止め、
再び動き出しての「スワン」のポーズを切ってから「３点ブリッジ」を架けて立ち上がる。
両手のみで支えて空中を歩くようにポールを回る技を見せ、
本舞台に「前後開脚」でストンと着地して締めくくる。

(5)【青山はるか】
リズミックな洋楽女性ボーカル曲に乗って、ピンクの小さな花が乗ったミニハットを頭に着け、
輝く飾りが胸に着いた白のフリルティアードロングドレス姿で、
本舞台にてのゆったりとした優雅な一舞から音楽終わりで暗転、袖に引く。
リズミックなインスト曲で明けると、ゴールドラインが走る水色ロングドレス風ベッド着で登場。

ゆっくりと前盆に歩み入り、立ち姿からひざ立ちでドレスのトップスをゆっくりと外すと、
腰を下ろして、四つん這いから身体を横に流した姿勢で、動きを抑えてゆっくりと進めていく。
スローに歌い上げていく洋楽女性ボーカル曲に音楽を変えてのベッド後半、
腰を下ろしたところから「片ひざつき片ひざ立ち片手後ろつき片手差し上げ」のポーズを切り、
ついで「Ｌ」や「スワン」のポーズをしっとり、じっくりと決めて見せていく。
音楽をビートの利いたリズムのインスト曲に変えると、両ひざ立ちからベッド着を裾を振りながら
「片ひざつき片ひざ立ち片手後ろつき片手差し上げ」や
「片ひざつき片手差し上げ」「シャチホコ」「スワン」のポーズを切っていく。
ついで、片ひざを立てて裾を振るスパニッシュテイストの振りを見せてから
「スーパーＬ」のポーズを決め、「３点ブリッジ」を架けて立ち上がる。
ベッド着の裾を持って大きく振りつつ本舞台に戻り、ターンを重ねての決め姿で締めくくる。

　この日は25人強の入りで開演し、２回目には40人近いに賑わいに。その後も30～35人程度で推移し、４回目は徐々に減りつつも、ラストは19人が見守る中、22時46分の終演となった。

(敬称略・観劇日:平成27年3月29日(日))